東トルキスタン(新彊ウイグル)
中央アジアの東トルキスタン地域は、中央に走る天山山脈を背骨として、北のアルタイ山脈、南のクンルン山脈に囲まれた乾燥地帯。中国文明とヨーロッパ文明をつなぐ交易路、いわゆるシルクロードとして発展しました。現在の中国領である新彊ウイグル自治区が、ちょうどこの地域にあたります。
中華人民共和国編入後は、多くの漢族が移住してきましたが、現地民族との仲は、やはりあまり良くないようで、多くの町は漢族の住む現代的な町並みのエリアと、ウイグル族などが住むイスラム風の町並みのエリアに分かれています。1990年から2001年頃には、独立を求める運動が激化。現在、自治区内での争乱は沈静化しましたが、2004年には東トルキスタン亡命政府がワシントンで樹立されています。また共産党政府によるウイグル族の人権弾圧の報道も散見され、政治的にいくつかの問題を抱えた地域であることは否めないでしょう。
街で幾度となく呼び止められ、お茶をご馳走になりながら眺めていると、俗世とは縁なきものに思える朴訥とした大地。しかし、そこも世界の至る所で繰り返される民族問題の渦中にあることを思うと、玉響の住人の心にも、小さな暗愁が残ります。


